MoriTheR
監督 MAZHi(バ シ) 


 
 

森を巡る映画祭

出演 
WU YUE 
MAZHi

録音

kiwi

協力
WAN SHUYANG
WANG YUTONG 
EATING
 
字幕協力
熊谷菜月
 
監督·脚本·撮影·編集
MAZHi

我们试图去寻找意义,而这种寻找本身,又是否拥有意义?
 
意味を探し求める。その行為自体に、果たして意味はあるのか。
 
『MoriTheR』というタイトルは「mother」という語から派生し、「森(MORI)」と「木(TREE)」という文字を際立たせている。
母という存在は、単なる役割や呼称ではなく、もっと原初的な帰属感であると捉えている。それは人間であっても、森であってもよい。生命が本能的に求める依存対象として、そこに立ち現れる。
 
「生の意味」についての思考を、長らく手放すことができずにいる。
人は誰しも孤独のうちにこの世界に生まれ落ち、だからこそ、つながりを求め、「家族」とは何かを定義しようとするのだろう。
本作では、一人の少女と「母」との関係性を通して、そうした問いに少しずつ近づいていく。
 
作品は、曖昧で抽象的でありながらも、どこか現実と地続きの感情領域へと観客を誘う。
夢のような映像表現は、現実をなぞるものではなく、むしろ内的感覚により近いかたちで現れる。揺らぎ、不安定でありながらも、関係や意味に対する私自身の直感を、より正確に映し出している。
 
これは完全な虚構ではない。
創作というかたちを借りて、自らの思考を滲ませた、半ば虚構であり、半ば現実でもある心の吐露である。
 
物語には、はっきりとした始まりも終わりも存在しない。
インタビューという形式は表面的な構造にすぎず、その裏には、現実との齟齬や精神的な錯乱の気配が滲んでいる。
 
 
それは、彼女に貼られた社会的なラベルの痕跡かもしれないし、彼女自身の夢の中の独白であるのかもしれない。

「生命」と「家族」というキーワードを最初に受け取ったとき、真っ先に頭に浮かんだのが「母親」という存在だった。自分にとって、母親は単なる家族の一員ではなく、人生の経験全体に深く関わってくる存在であり、その影響はとても大きくて複雑だと感じている。
だから、母親に関する作品を作りたいと思った。

どうすればもっと面白く、自分の中にあるイメージに近づけられるかと考えた結果、「モキュメンタリー」の形式を使うことにした——でも最終的には、かなり実験映画っぽいものになった(笑)。

台詞や演技の中に、あえて「不自然さ」を仕込んだ。
ぎこちない会話のテンポや抑揚も、意図的に設計したもの。
観ている人に「何かがおかしい」と感じさせたくて、その違和感が最後に、母親の正体が少しずつ浮かび上がってくる過程で、ゆっくりと意味を帯びていくようにした。
違和感が一気に意味を持ち始めるとき、そこに生まれるのは「不気味だけど納得できる」という感覚だと思っている。

撮影中、主演の俳優とは何度も話し合いを重ねた。
これは感情をリアルに描くドキュメンタリーではなく、象徴と不安定さに満ちた“夢の中の旅”のようなものだと伝えた。目指したのは「演技のようで演技じゃない」奇妙さ。
まるで夢の中で誰かが寝言を話しているようだけど、それがなぜか理解できてしまう——そんな感覚を作りたかった。この感覚がうまく観客に伝わったかどうかは分からないけれど、頭の中にあったあの空気感を、いろんな手段で外に取り出してみる作業は、とても面白くて、そしてすごく難しかった。

02.


PROFILE

監督 MA ZHI(バ シ)

2004年 地球に生まれ
2024年 東京造形大学映画·映像専攻在学
 
https://www.instagram.com/akiharanishigin/
https://b23.tv/8wfqVVO
 
アタシは自由に生きていく。
 
「寄身体」自主作 監督
 
「自主」踊ってみた動画 監督·ダンサー
「クズ教室」踊ってみた動画 監督·ダンサー
「少女性爱者」踊ってみた動画 監督·ダンサー
「神っぽいな」踊ってみた動画 監督·ダンサー
 
「極渦」16㎜フィルム課題 監督
「アタシ」課題 監督
「そしたらどこへ」自画像課題 監督
「風が導く道」ドキュメンタリー課題 監督


風が導く道

神っぽいな

自主

少女性爱者

そしたらどこへ

寄身体

極渦

アタシ

クズ教室

03.


Dialogue

対談

出演者 MAY(WU YUE)
×
監督 MAZHi



MAY(WU YUE)

東京造形大学 映画映像在学
NASAの宇宙飛行士になりたい






MA:  撮影がようやく終わったけど、撮り終わってどんな感想?

MAY:撮り終わったあと、シシとはすごく相性がいいって感じた。好きな監督とかやりたい題材もほとんど同じで、1年のときも子どもの自殺や母親殺しについて書いたレポートだったし。

MA:ってことは、この作品のテーマにも興味があるってことだよね?

MAY:うん、そう。最初に話を聞いたとき、「お姉ちゃんにするかお母さんにするか選んで」って言われて、即答で「お母さんにする!」って言った。マザコンなんだよ。

MA:(笑)最初は、君のちょっと不思議で変わった性格とか見た目が、私が主人公にしたかった森の女っぽくて、それで選んだんだけど、まさか題材の部分でもこんなに共鳴するとは思ってなかった。今君が撮ってる自画像の課題も母親に関する内容だし、具体的には違っても、方向性は同じだよね。だから、君はこの役に共感する部分があると思う?それとも全く新しい役でチャレンジだった?

MAY:私にとっては挑戦ではあるけど、まったく新しい役ってわけでもない。個性が強すぎてたぶん自分しか演じられないと思うし、このキャラは演じてる自分自身と少し重なる部分もあると思う。すごく好きなキャラで、この役の意識が今後の作品にも投影されていくかもしれない。

MA:わ~、それは光栄!でも私のセリフってちょっと意味不明なとこあるでしょ、そのあたりどう感じた?

MAY:セリフめちゃくちゃ面白いし、めっちゃ深いよ!今でも何行か覚えてる(笑)。モキュメンタリーだから、セリフがストレートじゃないし、意味不明でロジックが飛んでるように聞こえるけど、夢の中の言葉みたいで、でもその中に深いメタファーがあって、それも一つの書き方だなって思った。すごく面白かった。ただ、私は初めて演技するから、セリフ読むのに苦労した。初めての演技だったからセリフ読むのがちょっと大変で、標準語もあんまり得意じゃなくて。自分ではあんまり感じてないけど、「南京訛りが強い」ってよく言われるし、たぶん出てたと思う。ちゃんと話せたかちょっと不安だけど、自分なりに頑張った、一番マシな標準語でやった!

MA:全然よかったよ!ちょっと森っぽい訛りでもOK。で、初めての演技って言ってたけど、現場の雰囲気はどうだった?うちのチーム規模小さめで、あんまりちゃんとしてないかもだけど。

MAY:めちゃくちゃ楽しかった!十分ちゃんとしてたよ。朝は別の撮影現場があって、あっちは2人だけで、キャリー引いて浅川の辺りをうろうろして、めっちゃ暑くて、肌が日焼けしてセクシーな日焼け跡できたし、川にも入ったし。森での撮影もめっちゃ楽しかったし、打ち上げのごはんも超おいしかった。スタッフの皆さんもすごく優しくて、桐桐が自分のNARSのパウダーでメイク直ししてくれたし!

MA:あれ私のだよ。
 
MAY:あ、それと監督もすごく優しくて、ウィッグを丁寧に直してくれたり、本当にありがとう!今回この役をもらえて本当に感謝してる。もし将来、アルプス賞?ノーベル賞?…いやいや、オスカーとか取ったらさ、絶対監督に感謝するからね!

MA:(笑)すごいやる気じゃん。でも私も初めてこんなに人が来てくれた撮影だったから、すごく嬉しかった。今までは、私含めて2人とかだったし。自分の頭の中のことを現実にするのって本当に難しくて、頭の中では色々考えてたのに、実際にやってみたら問題が山ほど出てきて。撮影は本当に疲れるし、夏だし、虫もめっちゃ多いし。自分のイメージの70%くらいは出せたかな。

MAY:残りの30%は、呉越の姿勢のせいだと思う。呉越に言わなきゃ、「猫背やめて!」

MA:(笑)違う違う。画面の方だと思う。事前準備があんまりできてなくて、現場ではちょっと慌ててた。でも即興で撮れたシーンもあって、それはそれでよかったと思う。あとは私の編集次第かな。


MA:そういえば、セリフ読んでるとき、100%共感ってわけじゃなくても、ちょっとは心に響くところあったりした?「母」って存在、あなたにとってどんな感じ?

MAY:「母親の存在」ってこと?私は、自分の作品には深みがほしいと思ってて、母にまつわるいろんな出来事は、その深みをくれる材料になる。母親自身とはあまり関係がないけど、「母」という象徴は私にとってすごく大きい。私の周りの人すべてにその象徴を分散できる気がする。もちろん実の母親も含めて。「母」は私の創作の源泉であり、私に深みを与えるラベルのような存在。母は多くを教えてくれなかったけど、逆に多くを教えてくれた。創作において必要な「根っこ」の部分を教えてくれた。だから、私は「母」が必要なんだと思う。

A:とにかく、主演お願いして本当によかったなって思ってるよ。なんか、君とこのキャラ、母との関係、この作品、全部に微妙な共通点があって…それは撮影前には全然想像してなかった

B:だよね!私もこの脚本を受けたとき、こんな展開になるとは思ってなかった、gogogo!