そのさき 
監督 LU YUHAO(リク ウゴウ)


 
 

森を巡る映画祭

出演:
陸  ー 鈴木 将悟(昔)
                 五十嵐 耕平(現)
さき ー 若林 実優
海  ー 居塚 汐音
店主 ー 岡部 隆幸
 
監督:
LU YUHAO
 
撮影·脚本·編集:
LU YUHAO
 
撮影地:
奥多摩檜原村·奥多摩湖ロープウェイ·飯能市原市場
 
協力:
岡部材木店·檜原村観光協会·清水苑キャンプ場
 

概要:

『そのさき』は、中年の陸が緑の窓のそばでうたた寝をする間に、若い頃の不思議な旅の記憶を回想する物語です。この映画は、陸、海、そして緑のワンピースを着た少女·さきの間で繰り広げられる青春の物語を描きながら、記憶の曖昧さと人と森林の深い関係を探求します。
 

テーマとメッセージ:

 核となるテーマは、人間と森林の関係です。さきというキャラクターは、単なる人間ではなく、森林の象徴として描かれています。彼女の存在は、森林が人々の生活にどのように影響を与え、作中に登場する木材といった形で常に私たちと共にあることを示してくれます。この映画は、自然が人間の生活にどのように溶け込み、私たちと共存しているかを描き出しています。また、陸の記憶の曖昧さを通じて、過去の出来事がどのように心に残り続けるかを探求します。
 

ストーリー:

 物語は、中年の陸が緑の窓辺でうたた寝をする場面から始まります。彼の記憶は、若い頃の夏の出来事に戻り、海とさきとの森林への旅が描かれます。さきは緑のワンピースを着た神秘的な少女であり、その存在は陸にとって特別なものです。旅の途中でさきが神秘的に消えたり現れたりすることで、映画は記憶の曖昧さを表現し、観客に想像的な空間を与えます。
 

ビジュアル:

『そのさき』は、盛夏の都市、茂密な森林、そして神秘的な廃墟など、映画のシーンは視覚的に非常に魅力的です。緑豊かな風景や幻想的な映像表現は、観客を陸の記憶の中に引き込み、彼の感情と体験を共有させます。特に、さきが象徴する森林の美しさは、映画全体を通じて強調されています。
 

キャラクター:

 陸、海、さきのキャラクターは、それぞれ独自の魅力を持っています。陸の内面の葛藤や、さきへの感情が丁寧に描かれてます。さきは謎めいた存在でありながら、彼女の純粋さと神秘性が観客の心に深く刻まれます。海もまた、陸の旅をサポートする重要な役割を果たしています。
 

隠喩とシンボリズム:

 映画には多くの隠喩とシンボリズムが散りばめられています。さきの緑のワンピースや、森の中の小川、廃墟の中の落書きなど、これらの要素はすべて森林との関係を象徴しています。特に、陸が手にする葉っぱや、廃墟で見つける葉の絵は、さきが単なる人間ではなく、森林そのものを象徴していることを示唆しています。
 

最後:

『そのさき』は、視覚的な美しさと深いテーマを兼ね備えた作品です。青春の回想と記憶の曖昧さを巧みに組み合わせ、人と森林の関係を深く探求しています。観客は陸の旅を通じて、自然の重要性と美しさを再認識できるのではないでしょうか。
 この作品には、正解がありません。それはこの作品に多様性をもたらすためです。故に、観客と私の間に明確な距離はありません。人それぞれで様々な解釈があり、色々な視点でこの作品を咀嚼していただけたらと思っています。そして、この映画が、現代社会における自然との関わり方を見直すきっかけになることを願っています。
 
 
 

There are a thousand Hamlets in a thousand people's eyes.
                                                  —Leo Tolstoy

 
 

『そのさき』
 
二重の意味を持つタイトル:

 
『そのさき』は、さきの名前と重なることで、タイトルに二重の意味を持たせています。一方で、物語の進行や未来を示唆し、もう一方でさきというキャラクターを指し示しています。この二重の意味が、映画に深みと多層的な解釈を与えます。
 

記憶と存在の曖昧さ:

 
タイトルが『そのさき』となることで、観客はさきの存在が単なる過去の記憶や人物を超えて、陸の内面的な探求や森林の象徴としての役割を果たしていることを感じ取るでしょう。この曖昧さが、映画全体のテーマと調和しています。
 

観客の好奇心を刺激:

 
タイトルがキャラクターの名前と同じであることにより、観客は「さき」というキャラクターが物語においてどのような役割を果たすのか、彼女の未来や存在の意味を探求する動機を持ちます。タイトル自体が謎を含んでいるため、映画の興味を引く効果があります。

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PROFILE

LU YUHAO(りく うごう)

中国·南京生まれ
2018年 渡日
2024年 桑沢デザイン研究所 卒業
2024年 東京造形大学 室内建築専攻編入
 
https://www.instagram.com/riku_sizuku/
 
これまで制作した作品も、多数木や、森のテーマと関わっています。
 



Works