2005/05/13 up



Dance and Media Japan



"Stumps of Silence-Tasmania"
平野正樹 国境なき写真家旅団展 『沈黙の森−タスマニア』

[日時]
第1回▼2005年4月29日(金)〜5月5日(木)
第2回▼2005年5月29日(日)〜6月5日(日)
第3回▼2005年7月1日(金)〜7月31日(日)

2005年5月29日(日)17:00〜 トークセッション&パーティー開催
トーク・テーマ 『森林伐採を止める"具体的"な方法とは?』
どなたでもご参加いただけます。



[会場]
Reissue

平日12:00〜3:00am
休日12:00〜0:00am


〒150-0001東京都渋谷区神宮前3-25-7丹治ビル2階
電話:03-5785-3144(カフェ)
web site:www.reissue.jp

神宮前では珍しい深夜3:00まで営業しているカフェです。
原宿通りに面した2階のオープンテラスは、居心地のよい時間を提供してくれます。
ランチタイムは、12:00〜17:00。生ギネス・ビールもあります!

平野正樹・文

オーストリア大陸や南に浮かぶタスマニア島では太古から地球上に残された壮大な温帯オールドグロス林がここ数十年伐採され続け、焼き払われ、その跡地に日本向けのウッドチップ輸出の為の植林事業が行われています。私はこの事実を、2000年にタスマニアへ行くまで、皆さんと同じように知りませんでした。
タスマニアの原生林伐採とその跡地での植林地化は日本での私の想像をはるかに超えるもので、「自然の宝庫-タスマニア」のステレオタイプのイメージは一変しました。高さ90m(30階立のビルに相当)、重さ2〜3百トン、直径最大5m、なんと戦国時代の関ヶ原の合戦の頃に生まれた樹齢四百年の美しく、威厳のある、日本だったら御神木として柵で囲われ、しめ縄をしめられるはずの巨木が100トン当たり約6万円の伐採権料で切り倒されそのウッドチップの90%近く日本が輸入してます。
このまま天然林の植林地を市場原理に任せ、放置すれば4年後には保護を受けた僅かな国立公園以外の天然林は消滅し、かつて巨大な森があった事すら忘れさられてしまいます。
私達が日頃使い捨てている紙に、樹齢数百年の天然林が含まれている現実があります。現地タスマニアの住民の80%が伐採に反対し、毎年多く反対運動での逮捕者が出ていると聞いていますが、伐採は止まりません。
 
ここまで来ると、90%近くのチップを輸入する私達日本の市民だけが、この伐採を止めることが出来るのではないのかと考えています。


[写真展示]

平野正樹(写真家・CSTJ代表)
[ 主な受賞 ]
日本写真協会新人賞(2001年)
第13回写真の会賞(2001年)
週間現代海外フォトルポルタージュ部門賞(2001年)


[ 主な著作 ]
『平野正樹写真集「DOWN THE RORD OF LIFE」』
(2000年/Marino Cettina Gallery)

[パブリックコレクション]
東京都写真美術館


数多くの展覧会を開催し、 「壊れゆくものの記録」を一貫して撮りつづけている。
代表作に、キューバにおき去られたアメリカ車の写真『Cuba』。銃撃戦の後、壁に空いた弾痕を美しくとらえた『Holes』など、静けさの中で物語る歴史やそこに生きる人の営みや矛盾などを記録している。

今回のアースデイでは、タスマニアで伐採された樹齢450年の切り株を実寸でプリントした『Stumps of Silence - Tasumania』を地面に展示し、その上でライブパフォーマンスを行う。


撮影 平野正樹(国境なき写真家旅団)2002年1月
場所 オーストラリア、タスマニア島 
州都ホバートより東に車で一時間ほどのスティックス・パレー
内容 樹齢250年、直径2mのユーカリの切株を20ピースに分割して撮影
実物は1ピースの一辺が48cm(展示写真は38cmに縮小)
シルバー・ゼラチンプリント

展覧会主催 飯名尚人(Dance and Media Japan) 
光永秀文(Reissue代表)
協力 国境なき写真家旅団
チップストップ タスマニア ジャパン(CSTJ)事務局長 原田 公