カラの時間が私を育てた
失ったと思った時間が
行方のない時間になった
宙に浮かんだ
あやふやな輪郭を
目を擦って必死に見ようとしていたこと
琥珀色の花を探してた
つまりは、君がくれた優しさを
感じたいんだ
今でも
逃げ出した先に咲いているとばかり思っていた
けれどもう見つかることはないんだ
君が摘み取る姿を夢で見たから
僕も夢の中を生きて
隣で
いつか僕の隣で
夢見たいと思う
時間の隙間で
それまで、かすかに残った優しさで息をするから
いつまでもこの微かな優しさが
きっと、腑に落ちるのはこのことだから
2021.6. 2 5 「何気なく始まった対談」
あす香:いざ対談ってなると出てこないよね
真衣:そうだからさ、なんかさ嫌なんだよね、なんか話すって決めるとさそればっか考えちゃうじゃん、、
(間)
じゃさ、あす香が、何だろ、居心地がいい場所っていうか、居心地がいい、腑に落ちる場所とか人ってどんな存在か教えて
あす香:うーん一番腑に落ちる場所、、、えーこれくだらなくなるけど、布団の中何だよね(笑)
真衣:いいんじゃない?(笑)
あす香:一番楽になる場所は布団、モノだったらね
真衣:うん、モノだったらね
あす香:誰かだったら、、、誰なんだろう、、、なんか、布団に近い場所は、、、
彼氏、あのー、眠くなるの
真衣:うん、わからないでもない(笑)
あす香:ただなんか、腑に落ちるって言ったって種類があるじゃん
喋ってるときに腑に落ちるのか、一緒に隣にいるからこそ腑に落ちるのか
なんか、心地よさは感じるけど、腑には落ちないときもあって、それは、多分自分と考えが違ってるから
真衣:うんうん
あす香:まあ、別に腑に落ちなくてもいいんだけど、だから、、正直、、
腑に落ちる場所をずっとやっぱり探し続けてるのかも知れない、、、私も
真衣:そうだから、なんか私もずっと、そのなんか心地いいって所はあるけど、、、ってことだよね
やっぱりどっか違う居心地のいいところを、なんか、求めたいなーって思ちゃうんだろうね
あす香:や、うんなんか、、、うーん、、そもそも腑に落ちるものってさ、やっぱ前に話してたけど、言葉がいくらあっても足りないっていうのはあるけど、その感覚に、なってなんかその人といるときは、腑に落ちないわけじゃないんだけど、例えば、うちが、撮ってた人でいったら、、、なんか腑に落ちなかったわけじゃないんだよね、だってその時の時間は二人しか居ないわけだし、二人の過ごしてる時間は実際すごいたのしかったし、純粋にね、純粋に、楽しくて、いざ別れて帰ってみれば、あー、いい時間だったなあって、なんか、彼女と居ると凄い楽だなーと思うけど、それが腑に落ちるかどうかっていうのはそれはまた別問題だと思うし、、、その時は腑に落ちる腑に落ちないとかそういうのを、一切考えなかったから、なんで腑に落ちるか、落ちないか、考えるってなった時は、何か自分はその人といていいんだろうかって、考えちゃう時なのかなーって、、自分は人といていいんだっていう気持ちになれば、多分その気持ちは感じない気がする
真衣:確かに
あす香:私は、さっきの彼女といるのが日常だし、たまにたわいのない会話をするのが、それが最近当たり前になりつつあるから、なんか腑に落ちるかなっていうのは感じなくて、、、
真衣:うん
あす香:ただこの人といて腑に落ちる感覚って、もしかしたら、腑に落ちるか落ちないかそれ自体を考えない時なのかなって思うかな
真衣:確かに、選択肢が、現れてきちゃった時ってことだよね、、、
あす香:でも、結局それがいいか悪いかって言ったら、どちらでもないんだけどね。
いつかその、考えなくなる時がきっと、腑に落ちる瞬間なんだろうなって思った
あす香・真衣(笑笑)
真衣:うん
あす香:こんなんでいいのかな(笑)
真衣:やっぱ、結局言葉にはならん時だよね
あす香:うん、ならん時だろうね
真衣:共感(笑)
あす香:言葉にならん時だよ
真衣:ならん感情がさ沸いた時だよね、間変えずとも
あす香:うん
あす香:笑
「私は、彼女が最後に言った『いつかその、考えなくなる時がきっと、腑に落ちる瞬間なんだろうなって思った』という言葉に全ての記憶のしがらみが音をたてて解けてたのを感じた。考えにも言葉にも及ばないその先に求めていることが漂っているような気がした。」
西元あす香
神奈川県出身 東京造形大学 映画・映像3年
4歳から15歳までピアノを習っていた。
青春時代、空想や映像に興味を持つようになり
自分探しのため東京造形大学に入学。
現在は、ピアノと作曲を中心に作品を制作している。
平野真衣
1999年東京生まれ
東京造形大学映画映像専攻領域在学
現在は詩と映像の融合に興味があり
制作に取り組んでいる。